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コラム

公開日:2022.04.12 / 
最終更新日:2022.04.12
「あさレポ」サポート担当

第06回 BCPの目的って何?

皆さんの会社ではBCPの取り組みが本格的に行われているでしょうか?自然災害などの危機的な状況はいつやってくるか分かりません。実際、昨今の新型コロナウイルスも一つの危機的状況と言えます。事業の継続がスムーズにいくよう、BCPの目的を再考しておきましょう。

BCP(事業継続計画)ってなに?

BCPとは Business Continuity Planningの頭文字をとった言葉で、日本語では事業継続計画となります。

世界はもちろんのこと、日本においても自然災害、テロ、システム障害などの危機的な状況に遭遇する危険性があります。仮にそのような危機に直面しても、企業や組織は活動を止めるわけにはいきません。有事の際に損害を最小限に抑え、重要な業務を継続できるよう、早期復旧のための計画を策定することをBCPといいます。

日本では、2011年の東日本大震災の経験でBCPの重要性を認識しました。現在、金融、保険、情報通信、運輸、郵便など、個人情報を扱う大企業の多くがBCPを策定しています。

また、昨今の新型コロナウイルスの流行により、中小企業でもその重要性に注目するようになりました。

BCP(事業継続計画)

BCP(事業継続計画)の目的って何?

BCPは非常事態が発生した時の損害を最小限に抑えて、重要な業務を続けて早期復旧を図ることを目的としています。

事業の継続を明確な目的として重視し、具体的な行動指針を示すことによって、非常事態が発生した場合でも業務が途切れないように続け、仮に途切れても早期復旧をし、顧客の信頼を維持することができます。

それにより、株主や市場からも評価されて企業価値の維持や向上につながります。社会的に信頼される企業や組織に成長するためにBCPの策定が重要です。

つまり、緊急時に速やかに対応することや経営戦略の見直し、企業価値や信頼性を高めることがBCP策定の目的になります。

BCPを作成する上で企業が陥りがちな落とし穴とは?

BCPを作成する時に、企業が気を付けなければならない落とし穴として、さまざまなことが想定されます。

例えば、分野によっては、職業倫理に頼りすぎてBCPへの理解が無く、防災への対応はおろかBCPと防災の違いに理解が無いことが考えられます。

また、BCPを策定してもITシステムへの対策を疎かにしたことにより、想定したシナリオが限定的なことや、大規模な障害が生じた時に外部との情報発信が遅れること、定期的な訓練が無く対策の形骸化・担当者のマインド低下なども予想されます。

それに加えて、災害による停電でオンラインでの対応や通信が困難になることも想定されます。そして、策定した後も平常時に訓練や演習をしなければ、災害時に従業員が避難経路を通らない、在宅勤務時にWeb会議に慣れておらず、うまく動作しないなどの問題が生じることもあります。

そのようなことを防ぐためにも、BCPを策定したら終わりではなく、平常時から、職場で定着できるように教育や訓練を行うことが重要になります。

企業に必要なBCPガイドライン

企業はBCPを策定しておかないとどうなる?

BCPはビジネスパートナーとしての良好な関係を築くために、取引先から求められることがあるほど重要です。

もし、BCPが策定されていない場合は、状況によって違法になる可能性があります。災害が発生した際に、従業員に怪我人が発生した場合や、不十分な避難計画で被害が発生した場合、従業員を守る義務を怠ったとして、安全配慮義務の法律に違反したことになる場合があります。

もしそうなってしまった場合は法務やコンプライアンスの面で大変な状況になります。そのような事態を避けるために、BCPの策定が重要になります。実際、災害が発生して帰宅困難者が出た場合の対策としての条例によって、策定が求められることもあります。

新型コロナウイルスの流行を乗り切るためのBCPガイドラインとは?

BCPの内容には感染症の想定も一応含めていたものの、新型コロナウイルスの場合は世界中を巻き込む状況で、企業や組織の主要な業務にも支障が出ることが相次いでいます。

BCPは、継続的なサービスの提供を維持することを基本概念にしているため、新型コロナウイルスの影響に対して、十分な対策や計画を練った上で通常通りの業務を行う必要があります。

そこで、政府は新型コロナウイルスに関するBCPのガイドラインを提示しています。新型コロナウイルスの影響で企業の事業が停止しないようにし、万が一事業が停止しても早期復旧させることを目的としています。

その内容は、新型コロナウイルスに対応するための必須項目が、平常時と感染者が発生した時で異なります。平常時には、新型コロナウイルスの特徴を理解した上で感染防止への意識を高めて、健康管理や感染予防策のやり方を知ることなどが項目にあります。

一方、感染者が発生した場合には、感染者の情報を共有し、関連機関への届け出や指示の受け取りなどが項目にあります。

BCPの目的について

BCPは 日本語では事業継続計画となり、危機に直面しても重要な業務を継続できるよう、早期復旧のための計画を策定することになります。緊急時に速やかに対応し、経営戦略の見直し、企業価値や信頼性を高めることがBCP策定の目的になります。

BCP策定での落とし穴としては、外部との情報発信が遅れること、対策の形骸化・担当者のマインド低下などが想定されます。BCPが策定されていない場合に従業員に怪我人が発生すると、安全配慮義務の法律に違反したことになります。新型コロナウイルスに対応するためのBCPガイドラインには、健康管理や感染予防策のやり方を知ること、感染者の情報を共有し関連機関への届け出や指示の受け取りなどが項目にあります。

事業がストップすると経済的・社会的なダメージは計り知れません。それを最小限にできるようBCPを万全なものにしておきましょう。

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