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コラム

公開日:2026.04.29 / 
最終更新日:2026.04.23
「あさレポ」サポート担当

アルコールチェックの数値とは?|基準値・見方・正しい測定方法をわかりやすく解説

サムネイル:アルコールチェックの数値と正しい測定方法
基準値・見方・誤検知の対策をわかりやすく解説

アルコールチェックを実施する際には、飲酒運転を防止するために検知器の表示数値を正しく理解し、適切な手順で測定・記録・管理することが重要です。

数値による判定はわかりやすい反面、誤検知などにより判断を誤るリスクもあります。

本コラムでは、酒気帯び運転の定義や酒酔い運転との違い、違反時の罰則内容、誤検知が起こる原因、正しい測定方法と運用上の注意点を解説します。

酒気帯び運転の判断基準

道路交通法施行令第44条の3において、身体に保有するアルコールの程度が以下のいずれかを上回った場合に、酒気帯び運転に該当すると定められています。


● 血液1mlにつきアルコール0.3mg
● 呼気1Lにつきアルコール0.15mg


参考:e-Gov法令検索「道路交通法施行令 第四十四条の三」
https://laws.e-gov.go.jp/law/335CO0000000270#Mp-Ch_7-At_44_3

まずは、酒気帯び運転の判断基準をわかりやすく解説します。

前述の通り、酒気帯び運転とみなされるのは、アルコール検知器などで測定した結果、呼気1L中のアルコール濃度が0.15mg以上だった場合です。

ここで重要なのは、「本人の自覚」ではなく「アルコール検知器を使用して測定された客観的な基準」で判断される点です。眠気がなく、酔っていないと感じていても、測定結果が基準を超える数値を示していれば違反になります。

現場によってはさらに厳しく、法的基準に達していなくても検知器でアルコールが検出された時点で運転させないルールを採用している事業者もあります。これは、運転能力低下の個人差、機器の測定誤差や検査条件の影響、そして事故発生時の企業リスクを考慮した現実的なリスク管理です。

飲酒運転禁止のイメージ

酒酔い運転の定義と酒気帯び運転との違い

酒酔い運転は、数値の大小にかかわらず、運転能力の低下が疑われる状態かどうかがポイントです。

酒気帯び運転との違いを理解し、アルコールチェック時に数値だけでなく、必ずドライバーの「状態」にも着目しましょう。

酒酔い運転とは、「アルコールの影響により車両等の正常な運転ができないおそれがある状態」であり、数値基準はありません。そのため、呼気の数値が基準値未満でも、明らかに運転能力が落ちていると判断されれば酒酔い運転に該当します。

アルコールチェック運用で注意すべきは、アルコールチェックを「数字の読み取り作業にしないこと」です。

アルコールチェックを含む点呼などの実施方法について対面が原則とされているのは、数値だけでは拾いきれない危険サインを見逃さないためです。具体的には、以下の点を確認します。

・顔色
・目の動き
・受け答え
・声の調子
・ふらつき
 など

酒気帯び運転は「数値」を見て防げますが、酒酔い運転は「状態」で判断しなければなりません。実効性のあるアルコールチェック運用にするために、運転前の体調申告、管理者による会話での確認、普段と異なる様子が見られた場合は、運転を止める判断基準を社内で共有しておくことが重要です。

基準値を超えた場合の罰則

酒気帯び運転の場合、運転者に刑事罰と行政処分(違反点数、免許停止・取消)が科されます。

特に行政処分は、呼気中のアルコール濃度によって内容が大きく変わり、前歴や累積点数があるとさらに重くなります。

行政処分


・酒酔い運転:
 基礎点数35点、免許取り消し(欠格期間3年)

・酒気帯び運転(呼気中アルコール濃度0.15mg/L 以上 0.25mg/L 未満):
 基礎点数 13点、免許停止90日間

・酒気帯び運転(呼気中アルコール濃度 0.25mg/L 以上):
 基礎点数 25点、免許取り消し(欠格期間2年)

加えて、同乗者、酒類提供者、車両提供者も、飲酒運転と知りながら関与すると罰則対象となる場合があります。店側が車で来店している人に酒類を提供する、社内の懇親会に車で来ている人に飲酒を勧める、飲酒運転とわかっていて同乗する、などの行為は罰則の対象です。

車で来た人がお酒を断っている場面のイメージ画像

企業が従業員の飲酒運転のリスクを防ぐには、運転する従業員だけでなく、同乗する社員や、手配担当者、管理職にも周知することが大切です。

参考:警察庁 『みんなで守る「飲酒運転を絶対にしない、させない」』
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/insyu/info.html

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アルコールチェックの正しい測定方法

アルコールチェックの精度は、アルコール検知器の性能だけでなく、運用体制や業務品質で大きく変わります。

現場で発生しやすいのは、息の吹き込み不足、測定直前の飲食や口腔ケア、消毒液が漂う場所での測定などによって正確な数値が測れないケースです。

アルコールチェック運用において重要なのは、ドライバー個人に任せきりにしないことです。すべてのドライバーが同じ手順で実施できるように、測定のタイミングや場所の指定、従業員への教育、記録様式の統一など、社内のアルコールチェックの運用体制を整えましょう。

不要なトラブルや見逃しを防ぐため、以下の3つのポイントを確認しましょう。

測定のタイミングと手順

アルコールチェック実施のタイミングは、運転を含む業務の開始前と終了後の2回です。運転開始前はその日の飲酒運転のリスクを排除する目的、終了後は勤務中の飲酒や帰路の飲酒運転を抑制する目的があります。

アルコールチェックは、次のような流れで実施します。

①状態確認(対面で顔色や受け答え、呼気のにおいなどを確認)
②アルコール検知器で呼気中のアルコール濃度を測定
③測定結果(数値)と確認者、時刻などを記録

直行直帰などの理由により、対面で実施が難しい場合も、電話やビデオ通話などを使ってドライバーの状態を確認し、測定結果と併せて記録します。

鈴与シンワート関連コラム紹介|アルコールチェックの記録確認は代行できる?―代行サービスを徹底解説―

精度を上げるポイント

検知器への吹き込み方法は機種の指示に従いましょう。

一般的なアルコール検知器使用のコツは、以下の2つです。

・測定前に一度深呼吸し、落ち着いて実施すること

・一定時間、一定の強さで吹き込むこと

ポイントを強調する画像

短く強く吹いたり、吹き込みが弱すぎたり、吹き込みを途中で止めた場合、正しく測定されないことがあります。

また、アルコールチェック実施前の行動や実施場所にも注意が必要です。飲食、喫煙、歯磨きやマウスウォッシュ直後は口の中に成分が残り、体内由来ではない反応が出ることがあります。

そして、消毒用アルコールや溶剤の蒸気がある場所、換気の悪い場所を避けます。温度や湿度が極端だとセンサー挙動が不安定になることもあるため、可能であれば、換気のできる場所を固定スペースにして実施するのが安心です。

アルコール検知器の種類比較と保管

アルコール検知器の種類と特徴を解説する画像

アルコール検知器は、電気化学式と半導体式の2種類があります。それぞれ特徴が異なるので比較してみましょう。

電気化学式(燃料電池式)

呼気中のアルコールが電極上で酸化・還元反応を起こし、その際に生じる電流を測って呼気中のアルコール濃度を出します。

メリット:高精度、使用環境の影響を比較的受けにくく誤検知が少ない、耐久性が高い

デメリット:比較的高価

半導体式

センサー表面に吸着した酸素と、呼気中のアルコールなどの還元性ガスが反応したときの電気抵抗の変化を使って濃度を測ります。

メリット:比較的リーズナブル、反応が早い、小型

デメリット:アルコール以外の成分や、使用・保管環境の影響を受けやすい傾向にある

誤検知や見逃しを防止するためには、用途や使用環境に合わせて検知器を選定することが求められます。

また、どちらの方式でも、センサーの劣化は避けられません。使用回数や経過年数で感度が変わるため、使用期限の管理、定期交換、メーカー推奨の点検を運用設計に組み込む必要があります。精密機器として、直射日光、高温多湿、汚れを避けた保管も重要です。

飲酒していないのに数値が出る原因(誤検知)

アルコールを飲んでいなくても、口腔内残留や周辺環境、体調要因などによって、体内にアルコールを保有していることを示す数値が出ることがあります。本人に飲酒の自覚がない場合、現場で混乱が起こり得るため、よくある原因をあらかじめ共有し、誤検知を防ぐことが大切です。

誤検知の多くは、体内アルコールではなく口の中や周囲の空気に由来します。測定直前の口腔ケアや飲食、消毒液の蒸気など、条件が揃うと短時間数値が出ることがあります。

一方で、基準値を超える数値が出た際に、誤検知の可能性があるからといって安易に判断するのは危険です。誤検知を疑う場合でも必ず再測定を実施し、記録を残しましょう。また、社内で誤検知が出た場合の対応方法や判断基準を統一しておくことが、事故防止と有事の際に説明責任を果たすために重要です。

アルコールチェック時の誤検知を注意喚起する画像。
反応しやすい飲食物と日用品を示している。

反応しやすい飲食物・薬品・マウスウォッシュ

誤検知の反応の要因として多いのは、発酵食品や一部の飲料、ノンアルコール飲料です。ノンアルコールでも微量のアルコール成分を含む場合があり、摂取直後は口腔内残留で反応することがあります。

口腔ケア製品も要注意です。アルコールを含むマウスウォッシュ、うがい薬、液体歯磨きなどは、使用直後にアルコールチェックを実施すると、数値が出る可能性があります。

また、喫煙直後や、アルコール成分を含むスプレー・芳香剤・クリーナーを使った空間でも影響を受けることがあります。

特に、薬品や消毒液を扱う職場では、空気中のアルコール蒸気に反応するリスクがあります。測定場所を消毒作業エリアから離す、換気を徹底するなど、先に対策を打つとトラブルの防止につながります。

誤検知が疑われるときの対処

誤検知が疑われる場合は、まず一定時間待ち、可能なら水でうがいをしてから、場所を変えて再測定します。再測定は1回で結論を急がず、複数回測定し、結果の傾向を見ましょう。直前の飲食や口腔ケアが原因であれば、時間経過で数値が下がる可能性が高いです。

同時に、アルコール検知器本体の電池残量、センサー期限、清掃状況、保管環境などを確認し、機器要因の可能性を切り分けます。

アルコールが抜けるまでの時間の目安と注意点

「時間」を想起させる画像

アルコールの分解速度には個人差があり、睡眠中は分解が遅れることがあります。また、アルコールが抜ける時間は、飲んだ量だけでなく体重、性別、体質、肝機能、食事の有無、疲労などで変わります。そのため、「何時間で必ず0になる」と一概に断定することはできません。

目安として、一般的な体格の成人でアルコール分解は1時間あたり数g程度とされ、ビール500ml缶1本相当でも数時間かかることがあります。飲酒量が増えればアルコール分解にかかる時間は伸び、深夜に摂取すると翌朝に残るリスクが高まります。翌日に運転の予定がある場合は時間の目安を考慮し、自身のアルコール分解速度を過信しないことが重要です。

まとめ:数値の意味と基準値を理解し、安全にアルコールチェックを運用する

アルコールチェックの実施は、道路交通法の改正によって義務化され、2022年4月から目視等と記録保存、2023年12月から検知器の使用が求められています。

企業の信頼を守るためには、厳格な運用体制を構築し、誤検知や見逃しを防止することが重要です。

近年では、運転を含む業務開始時に日常的に実施している点呼と同時にアルコールチェックをし、測定結果と運転日報を併せて記録できるサービスが増えています。

例えば、鈴与シンワートが提供する運転前アルコールチェック&検温クラウドサービス「あさレポ」は、導入支援としてアルコールチェックの手順や注意事項を案内し、導入後の定着化や機器交換まで一貫してサポートします。

サービス導入後も継続的に、飲酒運転をしない運用体制構築を支援します。

まずは以下のリンクより資料のダウンロードから始めてみてはいかがでしょうか。

※ 鈴与シンワート指定の検温機能付きアルコール検知器利用時に検温が可能です。

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