離職防止につながる職員フォローとは?福祉現場で定着しやすいシンプルな仕組みづくり
福祉業界では、人材確保と職員の定着が大きな課題となっています。
厚生労働省が公表した「令和6年雇用動向調査結果の概況」によると、全産業の離職率が14.2%であるのに対し、医療・福祉分野の離職率は13.8%となっています。
医療・福祉分野の離職率は全産業平均よりわずかに低いものの、離職者数(約113万人)で見ると卸売業・小売業に次いで2番目に多い規模です。このことからも、人材確保と職員の定着は依然として大きな課題といえます。
参考資料:厚生労働省「-令和6年雇用動向調査結果の概況-」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/gaikyou.pdf
人材不足が続くなかでは、新たな人材を採用するだけでなく、既存職員に長く活躍してもらうための取り組みが重要です。近年では、従業員のエンゲージメント向上やメンタルケア、コミュニケーション活性化などに取り組む事業所も増えています。
一方で、必要性を感じながらも、新しい取り組みを始めることに不安を抱えている管理者の方も多くいます。
「日々の業務に追われるなかで、職員に新たな負担をかけてしまわないだろうか。」
「ITが得意ではない職員でも使いこなせるだろうか。」
「せっかく導入しても定着しなかったらどうしよう。」
こうした不安から、職員定着に向けた取り組みへの一歩を踏み出せずにいるケースも少なくありません。
しかし、職員定着のための取り組みは、必ずしも大掛かりな制度改革や複雑な仕組みづくりから始める必要はありません。まずは職員の声を把握し、小さな変化に気づける環境をつくることが大切です。
本コラムでは、職員定着の取り組みを進めたいと考えている管理者の方に向けて、導入時によくある不安や課題を整理し、現場に無理なく取り入れられる方法を紹介します。

目次
職員定着の重要性を理解していても、一歩を踏み出せない理由
福祉や介護、保育の現場で働く職員は、日々利用者や子どもたち、そのご家族と向き合っています。相手の気持ちに寄り添いながら支援や保育を行う仕事だからこそ、自分自身の感情や悩みを後回しにしてしまう場面も少なくありません。
たとえば、介護現場では利用者対応や記録業務に追われることがあります。保育現場では、子どもたちの保育に加え、行事の準備や制作物の作成などに多くの時間が必要です。なかには、業務時間内に終わらず、自宅に持ち帰って対応しているケースもあります。こうした状況が続くと、少しずつ疲労やストレスが蓄積していきます。
多くの事業所では定期的な面談やミーティングが実施されていますが、職員の本音は必ずしもその場で表れるとは限りません。少し気持ちが落ち込んだ時や、誰かに話を聞いてほしいと感じた時など、小さな感情の変化は、月1回の面談まで待ってくれるわけではありません。
職員定着のためには、大きな問題が起きてから対応するのではなく、日々の小さな変化に気づける環境づくりが重要です。一方で、そのための新しい取り組みを始めようとしても、なかなか実行に移せない事業所が少なくないのも事実です。
その背景には、現場ならではのさまざまな不安があります。
現場の負担が増えないか不安がある
福祉現場では、利用者対応、記録業務、職員教育など、日々の業務だけでも多くの時間が必要です。
そのため、新しい取り組みを始めることで職員の負担が増えてしまうのではないかと不安を感じる管理者も少なくありません。
ITが苦手な職員でも使えるか不安がある
福祉現場では、幅広い年代の職員が働いています。
スマートフォンやアプリの利用に慣れている職員がいる一方、操作に苦手意識を持つ職員もいます。そのため、新しいツールを導入しても、利用が定着しないのではないかという懸念があります。
導入しても利用されなくなる不安がある
職員定着のための仕組みは、継続して利用されてこそ意味があります。
入力に時間がかかったり、操作が複雑だったりすると、次第に利用されなくなり、十分な効果を得られない場合があります。
管理者自身が使いこなせるか不安がある
多機能なシステムは魅力的に見える一方で、運用が複雑になる場合もあります。
設定や管理に時間がかかると、管理者にとっても大きな負担となってしまいます。
このような不安から、職員の定着に向けて何か始めたいと思いながらも、一歩を踏み出せずにいる事業所は少なくありません。

職員定着の取り組みで重要なのは『続けられること』
職員の定着に向けてサービスの導入を検討する際、機能の多さや分析機能の充実度に目が向くことがあります。もちろん、職員の状態を把握するために情報を収集することは重要です。しかし、どれほど優れた機能が揃っていても、職員に利用されなければ意味がありません。
特に、福祉や介護、保育の現場では、日々の業務だけでも多くの時間と労力が必要です。
新しい取り組みによって入力作業や確認作業が増えると、職員の負担となり、次第に利用されなくなる可能性があります。さらに、管理者側も運用に手間がかかりすぎると、継続が難しくなります。
だからこそ、職員定着に向けたサービスの導入時は、機能の多さだけではなく、現場で無理なく続けられるかという視点が欠かせません。
たとえば、次のような条件を満たしているかどうかは重要なポイントです。
・誰でも直感的に操作できること
・報告や入力に時間がかからないこと
・管理者の運用負担が少ないこと
・特定の部署や職員に絞って小さく始められること
・現場の業務フローに無理なく組み込めること
職員の声を継続的に集めるためには、特別な努力を前提とする仕組みではなく、日常業務のなかで自然に続けられる仕組みが必要です。
まずは小さく始め、無理なく継続できる環境を整えることが、職員定着への第一歩になります。
現場に定着しやすい仕組みとして選ばれている「ここレポ」
職員定着のための仕組みを導入する際は、現場で無理なく続けられることが重要です。こうした考え方を職場で実現する選択肢の一つが、『従業員エンゲージメント向上支援クラウドサービス「ここレポ」』です。
「ここレポ」は、シンプルな操作性を重視して設計されています。忙しい福祉現場でも負担になりにくく、導入しやすい点が特長です。
「ここレポ」では、勤務前後にその日の体調や気分をサーベイ形式で報告できます。報告方法は、自分の気持ちに近いイラストや項目を選ぶ形式のため、文章を考える負担が少なく、忙しい日でも気軽に利用できます。
また、勤務前後に報告する運用のため、日々の業務フローに組み込みやすい点も特長です。
さらに、気になる出来事や相談したいことがある場合は、コメント機能を利用できます。
面談を設定するほどではないものの、少し聞いてほしいことや、その日に感じたことを気軽につぶやく感覚で記入できるため、職員が声を上げるきっかけづくりにもつながります。
管理者は、記入されたコメントに返信できるだけでなく、日々のサーベイ結果やAI表情分析の結果から、職員の状態変化を確認できます。
職員自身が言葉にできていない変化や、管理者が気づきにくいサインを把握するための参考情報として活用することができます。
また、蓄積されたデータは月次レポートや管理帳票として出力できるため、面談資料としての活用や、複数の管理者間が可能です。
「ここレポ」の活用事例
実際に、福祉事業を展開する社会福祉法人しおかぜ様では、新入職員とのコミュニケーション強化を目的に「ここレポ」を導入しています。
導入前は、新入職員の状況を十分に把握できず、悩みを抱えたまま離職してしまうケースが課題となっていました。
そこで、「ここレポ」を導入して新入職員の日々の状態変化を可視化できる仕組みを整えました。小さな変化にも早期に気づける仕組みや、職員とのコミュニケーションのきっかけづくりに活用されています。たとえば、不調の報告が3日以上続いている場合には、対象職員の上司や本人へ連絡し、面談を実施しています。また、日々蓄積されたデータを帳票として出力し、面談時にも活用しています。その場の会話だけでは見えにくい変化を振り返りながら、より具体的なフォローにつなげることができています。
参考:ここレポ導入事例「社会福祉法人しおかぜ様」
https://saas.shinwart.co.jp/kokorepo/case/shiokaze-group/
職員定着に向けた取り組みというと、大きな制度改革をイメージするかもしれません。しかし、まずは職員が気軽に気持ちを発信できる環境を整えることが、働きやすい職場づくりの第一歩となります。
離職や休職といった大きな問題が表面化してから対応するのではなく、日々の小さな変化をきっかけに早めの声かけができることは、職員を支えるうえで重要です。
「ここレポ」は、現場の負担を抑えながら職員の声を集めたい事業所にとって、導入しやすい選択肢の一つです。

まとめ:職員の小さな変化に気づける仕組みづくりが離職防止につながる
福祉や介護、保育の現場では、職員一人ひとりが利用者や子どもたち、そのご家族に日々向き合い、支援しています。一方で、自身の悩みや不安を後回しにしてしまう職員も少なくありません。
だからこそ、職員定着を考えるうえでは、問題が大きくなってから対応するのではなく、日々の小さな変化に気づける環境づくりが重要です。
とはいえ、人員配置や業務量といった現場の課題をすぐに解決することは容易ではありません。まずは、職員が気軽に気持ちを発信できる場をつくり、管理者がその声を受け止められる仕組みを整えることが、働きやすい職場づくりの第一歩です。
「ここレポ」は、そうした取り組みを無理なく始めるための選択肢の一つです。
シンプルな操作性と現場に定着しやすい機能設計で、職員の小さな変化を見逃さない環境づくりをサポートします。
職員の声をより身近に感じられる職場づくりに向けて、第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
鈴与シンワートの『従業員エンゲージメント向上支援クラウドサービス「ここレポ」』では、職員のフォローや職場定着にお悩みの管理者に役立つ機能と、業務サポートを提供しています。
職員の定着やメンタルケア、コミュニケーション活性化に課題を感じている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。





